円七面鳥

不定期

M21直前にヒストリック(バントゴロス原野)

【はじめに】

・ヒストリックアンソロジー3実装後、M21実装前、2020年6月シーズンの内容

・Jump Startは翌7月の実装。この記事はせいぜい2週間しか役に立たない

・環境激変前の備忘録みたいなものです*1

 

 

 1.使用デッキと戦績

 

相棒のルール改定が入ったあたりでヒストリックに戻ってきました。イコリアで環境がどう変わったかまったく知らなかったので、とりあえず全方面に丸そうなゴロス原野を雑に作ってBO1を数回。しっくりこなかったパーツを入れ替え適当にサイドボードも組んでみて、ランクがD4で失うものもなかったのでBO3ランク戦で試運転……したところ、17-0してP2まできました。

 

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ver1. 17連勝したときのリスト。入れ替えたカードとサイドの雑っぷりが分かる

 

途中から連勝自慢をするためにあえてデッキリストをいじっていなかったのですが、18戦目にして負けたのでそこでリストを更新。そのままミシックに到達。

 

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ver2. 《翻弄する魔導士》は何に対するサイドのつもりだったか忘れました

 

ミシック帯で回しているうちに「グルールミッドレンジとシミックネクサスへの耐性を上げたい」と感じるようになり、もう少しいじることに。

 

ver3. カーンによるウィッシュボード戦略を捨てて汎用的な対処札を積んだ

 

最新のリストが以下となります。

 

【バントゴロスランプ】

デッキ
4 不屈の巡礼者、ゴロス (M20) 226
2 繁殖池 (RNA) 246
2 内陸の湾港 (DAR) 240
4 成長のらせん (RNA) 178
1 氷河の城砦 (XLN) 255
1 啓蒙の神殿 (THB) 246
3 自然の怒りのタイタン、ウーロ (THB) 229
2 ハイドロイド混成体 (RNA) 183
4 死者の原野 (M20) 247
1 爆発域 (WAR) 244
1 寓話の小道 (ELD) 244
1 神聖なる泉 (RNA) 251
1 神秘の神殿 (M20) 255
1 平地 (SLD) 63
1 島 (SLD) 64
1 森 (SLD) 67
2 寺院の庭 (GRN) 258
1 陽花弁の木立ち (XLN) 257
1 豊潤の神殿 (THB) 248
4 時を解す者、テフェリー (WAR) 221
4 空の粉砕 (THB) 37
4 樹上の草食獣 (WAR) 149
1 シミックのギルド門 (WAR) 274
4 エルフの再生者 (M19) 180
1 セレズニアのギルド門 (GRN) 255
1 アゾリウスのギルド門 (RNA) 244
2 迂回路 (GRN) 125
1 調和の公有地 (RNA) 254
1 廃墟の地 (XLN) 254
1 絶え間ない飢餓、ウラモグ (BFZ) 15
1 ゼイゴスのトライオーム (IKO) 259
1 ケトリアのトライオーム (IKO) 250

サイドボード
4 霊気の疾風 (M20) 42
2 墓掘りの檻 (M20) 227
3 本質の散乱 (M19) 54
1 魔術遠眼鏡 (XLN) 248
2 否認 (RIX) 44
3 神秘の論争 (ELD) 58

 

 

全体の戦績と対戦相手の統計はこんな感じ。

BO1含む全体戦績

ぱっと見で勝率6割あるけどコントロールに強いくらいでtier1級には五分五分……と、ちょっと微妙な感じですが、ゴロスデッキの真価は中途半端なデッキを寄せ付けない安定感にあります。戦績のもう少し下の方を見てみると、

全体戦績の続き

tier外のデッキに対する勝率は圧倒的です。さらに下まで見ても0-1は1つだけでした。他、載っていませんが、黒単に3-0、白黒吸血鬼に2-1、赤単に2-1と、アグロとの戦績も悪くありません。ランク戦での17-0は運もだいぶ良かったですが、期せずしてベストなデッキ選択ができた結果だとも思います。*2

 

 

2.デッキ相性*3

 

この記事内で特に個人的な感覚の強く出る部分です。ご留意ください。

 

・グルールミッドレンジ

たぶん不利です。速やかなウーロ着地かゾンビ生成か3,4ターン目のラス、どれかを目指せるハンドが来なければだいたい間に合いません。

 

・ネクサス系(シミック、バント)

メイン不利、サイドやや有利、三本目で先手とられるので体感互角。でも上手い人に使われたら不利寄りだろうなぁみたいな感じもあります。こっちの灯争テフェリーはネクサスにとって基本的にキラーカードなんですが、《サメ台風》が入った構築が増えてきたのでケアを怠るとすぐにコンボ始動されます。

現在のヒストリックのサイドはグルールとネクサスの対策に数枚の墓地対策を積んでおけばおおよそ間違いないのでは、とすら思います。

 

・ソウルシスターズ

回復され放題ですが相手も序盤はクロックが細いのでゾンビ生成が間に合います。追加で空を止める手段とラスを引き込めるかどうか。3ターン目にヘリオッド出されるとかなり厳しい。あとM20アジャニはたいてい着地即奥義ができるので、それ込みで残りライフを計算する必要があります。

 

ラクドスサクリファイス

生贄要求にゾンビを差し出せる状態まで持ち込めればだいたい勝ちです。檻で機能停止してくれます。

 

・ケシスコンボ

檻で機能停止してくれます。メイン不利なのでサイドは徹底してコンボスタートを遅らせます。檻設置後は灯争アショクをケアできると盤石。

 

・緑単、黒単アグロ

瞬速、速攻持ちが少ないため灯争テフェリーのバウンスの価値が高く、フライヤーもいないのでラスかゾンビ生成が間に合います。

 

・赤単、青単アグロ

相手が序盤にもたついてくれるか、こちらが1ターン目《樹上の草食獣》から順調に土地を伸ばせるかでないと、テンポ的に厳しいです。青単は《大嵐のジン》が抜けて《海駆けタコ》が入ったよりテンポを重視した構成が主流のようですね。

 

・ミラーマッチ

相手の構成次第ですが、やや不利だと思います。このリストは対アグロを意識している分リソース獲得手段やフィニッシャーの絶対数が少なく、だいたい相手に先にウラモグを出されます。遭遇率は低いのでミラーマッチはそこまで気にしないことにしています。

 

 

 3.デッキ調整の過程

 

ver1以前→ver1

もともとはBO1で脳死で回して楽しむ用のゴロス原野のつもりで、記憶にあったリストから主要パーツを詰め込んで《イリーシア木立のドライアド》をランプ&ゴロス起動のマナフィルターとしてお試しで入れた形でした。ドライアドが期待とはかけ離れた仕事ぶり(手札に土地がだぶつくことがなかった)だったので解雇するとともに、BO3でも回してみようと思い、サイドボードにノリで灯争カーンによるウィッシュボードを仕込みました。

代わりのランプとして《迂回路》2枚と門3枚のセットを採用し、土地の種類をより散りばめました。《廃墟の地》はサイドのるつぼと合わせて特殊土地ズタズタにする遊びのつもりでしたがインスタントタイミングでゾンビを生成できる役割の方が大きかったです。《迂回路》2枚と《廃墟の地》《寓話の小道》各1枚に対し門3枚基本土地3枚の割合ですが、1枚目の《迂回路》の時点でデッキに引っ張ってくる土地がない、という事態になったことはほとんどありませんでした。《廃墟の地》《寓話の小道》で引っ張ってくる土地がないというのはつまりマナフラで、その時点でだいたいガン有利かガン不利で土地1枚の誘発では戦況に影響がないことが多く、この枚数バランスにいまのところ問題は感じていません。

他、門を採用するならということで、貴重なアンタップイン土地&ゴロスで引っ張ってこれるライフゲインとして《調和の公有地》、チャンプ要員の有用性が予想以上に高かったので《エルフの再生者》4枚目、ロマンと実益を兼ねたフィニッシャーとして《絶え間ない飢餓、ウラモグ》を採用しました。

 

ver1→ver2

《神秘の論争》はいるでしょう、ということであまり役に立っていない《翻弄する魔導士》と入れ替え。墓地対策が刺さる場面も多かったけど《墓堀りの檻》はカーンで水増しできると考え、1枚をサイドに残して1枚投入する形に。

 

ver2→ver3

《繁殖池》が重なって原野の土地7種条件を満たせないケースが何度かあったのと、1点ゲインの価値をあまり感じられなかったことから、メインの土地2枚を青緑含むトライオームと差し替え。マナフラ受けのサイクリングと、余裕があればゴロスの能力起動用の色マナ確保が目的でしたが、ゴロスの能力を起動したケースは一度もありません。タップイン土地は増えましたがver2から立ち上がりが遅くなった印象はないです。元から遅いせいかも。

カーンはケシスコンボに対する強烈なメタカードなことに使っていて気付きましたが、檻さえあれば十分なので、るつぼもろとも汎用的な打消しと入れ替え。2枚でもけっこう引き込めます。

悩んだのが《再利用の賢者》で、優秀なサイドカードであることには間違いないものの最大の仮想敵である《荒野の再生》が設置ターンから仕事をしてくるので、そもそも設置を許さないサイドボーディングの方が有効なのでは……と考え打消し呪文の枠と入れ替えました。

打消し呪文の割合としては、《神秘の論争》が主に打消しを打ち消す目的であることから、役割の被る《否認》が2枚、クリーチャー対策の《本質の散乱》3枚としています。

 

ver3→???

・ウィッシュボードせずに《魔術遠眼鏡》は微妙かも。複数枚取りたいカードでもないし

・初手に緑マナ出す確率を少しでも上げるために森だけ2枚入れるとか。《空の粉砕》を安定してキャストできる色基盤も必要そう

・ハイドロイドを引けないと手札が増えない。3枚目の枠が欲しい

 

 

【おわり】

2020年6月シーズンで使っていたバントゴロス原野についてでした。

6/26にM21実装、7月中旬にJump Start実装予定、8月にアモンケット・リマスター実装予定ということで、ヒストリックの環境はしばらく毎月のように激変していきそうです。スタンダードと比較して固着したメタゲームの中で安定して有効な戦略を探っていくのが楽しいフォーマット、というのが個人的なヒストリックの認識で、その認識も変化を余儀なくされそうですが、私の中では一番勝てるフォーマットなのでこれからも手を出すと思います。

とりあえずM21が実装されたら《耕作》入りのシミックネクサスを試そうと思います。

*1:戦績を自慢したかったのもある

*2:tier1級が多いミシック帯だとその強みが活きないってことにならない? でも勝率60%あるし……

*3:「この時期のヒストリックにはこんなデッキがいたんだよ」という証言も兼ねる