円七面鳥

不定期

幻想郷の魔術師のために

注意

本記事は小川哲「魔術師」のネタバレを含みます。考察とかではないです。

 

あらすじ

小川哲『嘘と正典』を読んだ。

「魔術師」が面白かったので自分でもマジシャン*1の話を書きたいと思った。

幻想郷でマジシャンといったら咲夜さんだな。

……タイムマシンが実在するとしか思えない手品を咲夜さんが披露すんの? なにそれめちゃくちゃ面白そうじゃん誰か書いてよ。

 

めも

・プリーストを読んでいない。読め

 

咲夜さんは時間を戻すことはできないはず(香霖堂のどっかに書いてあった)

→時間停止では成立しないマジック

 

・「装置に閉じ込める→再び開けるといなくなる」という流れが「時間停止」で説明できないような演出が必要?

;空を飛べるなら宙吊りだけじゃダメ

;外側からロックをかける。中と外どっちかで鍵がかかってれば開かない

→鍵を開けた瞬間に出られるのでは?

→扉を開ける人物を置く。その人物は時間停止中に扉が動かされたことに気付けるはず。傍証とするには弱いけど納得してもらうしかない

 

・「魔術師」はその生涯、生き様そのものが読者≒観客を惑わすための誘導だった。その技巧の優れていることは認めるけれど、結局わたしたちの世界にタイムマシンはない。「わたしたちの世界にもタイムマシンがあるかもしれない」と真に想像するような読者を私は想定しない。「魔術師」の世界にはタイムマシンが本当に“あるのかもしれない”と思わされてしまったのは、そこが現実に似ていても作り物の世界と知っているから*2

 

・幻想郷におけるタイムマシンの実在のうさんくささは「魔術師」の世界におけるそれよりさらに弱い*3。だからこそ、「あえて、この現実には“タイムマシンは存在しない”としましょう」?

 

・「時の扉」はタイムマシンじゃないのか?

 

・過去と未来の境界を操作する、とする

→境界ってどこだ? 時間は“ひとつづき”じゃないのか?

(「時の扉」から解釈をひととおりさらう必要)

 

決定論vs運命を操る程度の能力

 

・レミ咲になる予感だけある。咲夜さんは忠義の人

 

・そもそも何のために演じるのか? 自分からやるのか、余興を命ぜられたか

(余興の気がする。余興のはずがマジな雰囲気になるけど最終的にはいつも通りになって、あいつどこまで本気だったんだぜ?ってなる)

 

・時間とはそもそも何か?*4

相対性理論。落ちるエレベータと、中の人と、中のコップ、の思考実験

量子論から考える時間……色や温度と同じく、ミクロに時間はない。マクロだけのもの

;想定できる時間の種類

 A時間……“いま”こそが時間の正体である

 B時間……時間とは一連の流れ、一元の矢、過去→現在→未来

 (カレンダーに並ぶ日付の、1,2,3のような因果性)

 C時間……ただ“ある”のだ。無機質な1,2,3として

 (ミクロ的説明。ミクロには因果律排中律もない)

 

・私が書きたいマジシャンって小川哲でもプリーストでもなくブッツァーティなんかもしれない

*1:「魔術師」「奇術師」「手品師」「マジシャン」の使い分けは気分

*2:論理展開が正しいのでこの結論は正しい。最初の仮定が間違いでなければ

*3:岡崎教授が「タイムマシン作っちゃった」って言っても我々は驚かない

*4:以下の内容がノートに書いてあった。三年ほど前に時間についての新書読んでメモったことだけど参照した本のタイトルメモってない